中島梓『小説道場〈1〉』(新書館/単行本)

BLの源流であるJUNEに連載されていた、JUNE小説の書き方道場。「ボーイズラブ」といわれる分野にまったくアンテナが立たないわたくしですので、いっちょ勉強してみるかと読んでみました。

正直怖いもの見たさみたいなとこがあったんですが、これが意外と楽しめる。とにかく男の交わりがあれば他の設定は制限なし、というJUNE小説のいい意味でのばかばかしさは笑えるなー。こんなこと言ったら怒られるかもしれませんが、どすこいJUNEて何なの。腹筋痛い。ほんと感心した。最近のラノベよりよっぽど自由なジャンルだったんですね。

それに、小説を語る中島梓がなにより熱い。指摘が的確。例えが端的。ケーススタディなので、そこらへんの文章読本よりもよっぽど分かりやすい。文章を書きたいと考えている若者に、ぜひオススメしたい。男性の同性愛が苦手じゃない人向けになっちゃうけれど。

いやーそれにしても可笑しいなあ、孔明周瑜かあ。小説は現実よりも奇なりだよ。続編も読むことに決定。

小説道場〈1〉

小説道場〈1〉

2008/11/19読了(39冊目)