2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

野家啓一『物語の哲学』(岩波現代文庫/文庫)

読みきれず!人はなぜ物語るのかを、歴史の創造という視点から追求している(って内容でいいんだよな…)。すごく興味のある題材だし、面白そうな匂いがぷんぷんしたんだけど、哲学者たちの名前や彼らが規定した用語が多すぎて、その理解に飽きて断念。大枠の…

姜信子『日韓音楽ノート―「越境」する旅人の歌を追って』(岩波新書/新書)

在日韓国人三世の著者が自らのアイデンティティを模索するかのように、日韓の音楽の歴史を旅した記録。韓国のポンチャック(別称:トロット)のメロディが日本の演歌にそっくりなのはなんでだろ?でもメロディは似てるのに、ポンチャックは四つ打ち。同じよ…

渡辺洋三『法とは何か』(岩波新書/新書)

法の体系や思想を著者の意見を交えて読み解く、法の入門書。社会の基盤になっている概念ってどんなもんじゃろ、と思って読んでみた。西洋では資本主義市場の要請から法が必要とされ整備された健全なものだったのに対して、日本のそれは開国に伴ったトップダ…

阿部主計『妖怪学入門』(雄山閣/単行本)

『妖怪』という概念が成立しえたのは、どのような背景からか?といった文化論にはじまり、妖怪の起源、各妖怪のキャラ設定、さらにはその周辺文化までを俯瞰的に捉えた入門書。妖怪ってそもそも、闇夜で感じる怖さだったり、人の恨みつらみだったり、常識で…

勝間和代『勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/新書)

女性が自立し、『自分らしく生きる』ためにはどうしたら良いのか?『女性として』成功してきた著者がそのノウハウを過去の自分と同じように悩む同輩に向けて公開。わかったー。勝間和代が売れてるのは答えが書いてあるからなのね。「自分のときはこうだった…

三木成夫『内臓のはたらきと子どものこころ』(築地書館/単行本)

『こころ』の起源を内臓、つまりはらわたの発達から読み解く講演を文章化した、三木成夫のデビュー作。『胎児の世界―人類の生命記憶』を読んだときも強く感じたのだけど、ほんと紙一重だよなー、この人の論調って。「切れる頭とは言うけれど、切れるこころと…

浅田彰『構造と力―記号論を超えて』(勁草書房/単行本)

構造主義やポスト構造主義といったフランス現代思想の解説書。ソシュール、バタイユ、ラカン、デリダ、ドゥルーズ、レヴィ・ストロースといったぼくでも知ってる哲学者たちの思想を体系的に俯瞰できる、ニューアカの代名詞ともいえる1冊。軽妙な文体で各論を…

赤塚不二夫、タモリ、北野武、松本人志、立川談志、荒木経惟、ダニエル・カール、柳美里『赤塚不二夫対談集 これでいいのだ。』(MF文庫ダ・ヴィンチ/文庫)

赤塚不二夫の対談集。相手は、タモリ、柳美里、立川談志、北野武、ダニエル・カール、荒木経惟、松本人志。こんな言い方したら赤塚せんせいはきっと嫌がるんだろうけど、すごく芸術家肌の人なんだなと思った。「面白い」ってことに真摯に向き合って、埃や泥…

絲山秋子『豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記』(マガジンハウス/単行本)

群馬県高崎市に住む一人暮らしで酒飲みの芥川賞作家が雑誌『Hanako』に連載していた、自炊生活試行錯誤エッセイ。美味しそう。読んでると、なによりお腹が減ってくる。高山なおみの『日々ごはん』みたいな軽やかさがあって気持ちよく読めた。特に表題の回は…

中島義道『カントの人間学』(講談社現代新書/新書)

カントの人となりに迫りながら、彼の哲学を紐解いていくカント哲学の入門書。読みやすかった!エゴイズムや虚栄心といった今ぼくがまさに気になる分野の先達であるカントですが、いかんせん難しくって。これなら楽しみながら読める。本書はカントの著作を追…

中島義道『カントの読み方』(ちくま新書/新書)

カントのちょう難解な著作である『純粋理性批判』を読み解く工夫がぎっしり詰まった解説書。読みきれず!原書に当たることになったら、また手に取りたいです。哲学書はとかく文章が小難しい。『統覚』に『超越・覚知』、『予料』って言われても、はて何のこ…

ここを始めて、1年くらい経ちました。

ココで書き始めて、ちょうど1年くらい経ちました。図書館で本を借りるようになって、手元に残らないのが寂しいからせめてメモしようと気分は日記のサブアカとしてスタートさせましたが、予想以上に自分の読んだ本を記録することが面白く、苦もなく続けること…

脇本平也『宗教学入門』(講談社学術文庫/文庫)

「宗教」とは何なのかを体系化する。「事実を客観的に取り上げて主観的な価値判断を避け」「宗教を人間の生活現象の1局面として捉え」「特定の一宗教ではなく複数の多宗教を資料として取り扱う」ことを旨とした「宗教学」の入門書。これは良い入門書。信仰の…

勝間和代『無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/単行本)

公認会計士二次試験を史上最年少の19歳で合格し、フルタイムで仕事をしながら3人の子どもを育て、中小企業診断士試験とオンライン情報処理技術者試験を合格。さらにTOEICは新卒時420点から3年間で900点へアップ、社会人大学院ではファイナンスMBAを取得し、…