絲山秋子『豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記』(マガジンハウス/単行本)

群馬県高崎市に住む一人暮らしで酒飲みの芥川賞作家が雑誌『Hanako』に連載していた、自炊生活試行錯誤エッセイ。

美味しそう。読んでると、なによりお腹が減ってくる。高山なおみの『日々ごはん』みたいな軽やかさがあって気持ちよく読めた。特に表題の回は笑いました。欝だというのに、豚キムチを語るテンションの高さは尋常じゃない。ぜひ一度、一緒に飲みに行きたい。

どの料理もシンプルで、味がしっかりしてそうでいい。料理には性格が出るって、本当にそうなのかもしれませんね。産直野菜の描写ものびのびしてて、新鮮な食材に触れるのって大事なのねーと思いました。

群馬県はぼくにとっても出身地というのもあって、そこかしこに出てくる地元ネタがうれしかったです。そうだよなあ、新鮮な食材があって、それらをしっかりと採り入れて、楽しく生活できれば十分なんだよな。

豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記

豚キムチにジンクスはあるのか―絲的炊事記

2009/04/06読了(63冊目)