中島義道『カントの人間学』(講談社現代新書/新書)

カントの人となりに迫りながら、彼の哲学を紐解いていくカント哲学の入門書。

読みやすかった!エゴイズムや虚栄心といった今ぼくがまさに気になる分野の先達であるカントですが、いかんせん難しくって。これなら楽しみながら読める。

本書はカントの著作を追うのではなく、カント自身を追っている。カントがどう生きて、どんな環境で何を考え、哲学していたのか。けっして善良な市民ではないけれど、妙な魅力のある男としてカントが描かれていて読んでいて親近感が持てました。カント哲学の骨子にもさらっと触れられるし、まずはじめの1冊としては重宝しました。

カントの人間学 (講談社現代新書)

カントの人間学 (講談社現代新書)

2009/04/06読了(62冊目)