アルバート・アインシュタイン（著）、ジグムント・フロイト（著）、浅見昇吾（訳）、養老孟司（著）『ヒトはなぜ戦争をするのか?―アインシュタインとフロイトの往復書簡』（花風社／単行本）
1932年、国連から「人間にとって最も大事だと思われる問題を取り上げ、一番意見を交換したい相手と書簡を交わしてください」と依頼され筆を取ったアインシュタイン。「ヒトはなぜ戦争をしてしまうのか」という彼の問に、フロイトが応える往復書簡。養老孟司の解説付き。
『人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス』にフロイト分だけ収録されてたので、アインシュタインの問題提起が気になって読んでみた。フロイト、なんか逃げ腰じゃないか？「教育で避けれるもんなのかな？心理学から見てどう？」とかなり具体的に問いかけてるアインシュタインに対して、「文化的に成長することが大事なんじゃないすかねー」と、ざっくり応えるフロイト、と読んでしまった（もちろん、その思考プロセスはやっぱり面白いのだけれど）。ナチが勃興していたから、自分の身を守るためヘタなこと書けない時代だったとは言え、なんかもったいないなーと思えてしまう。
